常務執行役員 | 鶴田 総士

印刷業界から光学業界の世界へ。

キャリアの転機を経てナルックスに加わった鶴田常務執行役員は、
現場での挑戦と経験を重ねながら、「人が中心にある経営」の重要性を実感してきました。

“すべての基盤は人にある”という信念のもと、
現在は経営と現場をつなぎ、組織全体の進化を牽引しています。

変化を前向きに受け入れ、成長を続けるナルックスの未来について、
鶴田常務執行役員にお話を伺いました。

PROFILE

プロフィール

ナルックス株式会社 常務執行役員 CSMO兼CHLO兼CPO
鶴田 総士

1999年、印刷関連企業での勤務を経て、ナルックスへ中途入社。
入社後は工場の工務課、技術の工程管理、CIBUのBU長を経て、現場の改善・品質対応・組織運営など幅広い業務に従事。

現在はCSMO(戦略・マーケティング)/CHLO(人事・法務)/CPO(生産)を担当し、経営と現場をつなぐ組織変革を推進している。

EXとCXが生み出す、好循環の経営基盤

現在、私は CSMO(戦略・マーケティング)/CHLO(人事・法務)/CPO(生産) の三領域を横断して担当しています。
それぞれを簡単に言えば、「事業」「人」「モノづくり」という会社の根幹すべてに関わる領域です。

まず、常務執行役員になる以前から目指している理想はシンプルで、
「組織の中で人が楽しく、幸せに働けること」を大切にしています。その理想を念頭におき、CSMOとしては、顧客体験(CX)を起点にした成長モデルの構築を進めています。
BU制の再編DXの導入などを通じて、顧客との関係性をデータで可視化し、“売るため”ではなく“選ばれ続けるため”の仕組みづくりを目指しています。

CHLOでは、人が主役の経営をテーマに、従業員体験(EX)の向上に力を入れています。
メンバーシップ型とジョブ型のバランスを取りながら、個人のキャリアと会社の成長が両立する制度設計を進めています。
また、教育制度改革やリスキリング、AIを活用した学びの仕組みづくりなど、「学び続ける文化」を次の世代に根づかせることを目指しています。

CPOとしては、大割常務とともに、品質や生産性を高めるだけでなく、現場で働く人が安心して挑戦できる環境を整えることが重要だと考えています。

これら三つの領域は異なるようでいて、最終的にはすべて「EX(従業員体験)とCX(顧客体験)の好循環を生み出す」という一点でつながっています。
社員がいきいきと働くことで、お客様により良い価値を届け、その結果として会社が成長する。
そんな循環をつくることが、私の役割だと思っています。

CIBU時代に難易度の高い量産案件を受注したのですが品質を達成できず、お客様へお断りに頭を下げに行ったことです。その時は本当にお客様や社内に迷惑を掛けました。今でも忘れません。

また、BU長は“BUという小さな会社の社長”と思いながら職務に当たっていました。
私にとって大きな挑戦は、組織の仕組みを変える・支える立場になった時期です。
これらの経験をきっかけに、現場中心の動きに加えて、データや経営感覚を取り入れた“仕組みの経営”へと転換していきました。
現場の判断やスピード感を大切にしながらも、データや数値をもとに議論できる環境を整えることで、経営全体を見渡す視点を育てていった時期だったと思います。

現在は人事制度や教育制度の改革にも力を入れたいと考えています。
一人ひとりの努力や挑戦を正しく評価できるようにすることで、社員が自ら成長を描ける文化を根付かせたいと考えました。
制度はあくまできっかけであり、目的は“人が自立的に動ける組織”をつくることです。

現場で学んだ”人の「信頼・信用・誠意・熱誠・品格・品位」”を、今度は“組織の「信頼・信用・誠意・熱誠・品格・品位」”として体現していく。
その視点を持てたことが、私にとっての大きな転機でした。

この経験を通じて学んだのは、「完璧を求めるより、スピードと修正で前進すること」の大切さです。
CIBU時代は、自分たちで考え、動き、失敗を重ねながら形をつくっていく毎日でした。
そのなかで、“考えてから動く”よりも、“動きながら考え、修正する”ことのほうが、結果的に組織を強くすると実感しました。

この考え方は、今の経営方針にもつながっています。
会社としては、PDCA(計画と検証)で基盤を整え、OODA(観察・方向付け・判断・行動)で変化に対応する文化を大切にしています。
PDCAが「確実に成果を積み上げる仕組み」だとすれば、OODAは「想定外に対応する柔軟性」。
どちらか一方ではなく、両輪を回すことで、組織としての強さとしなやかさを両立できると考えています。

また、どんな仕組みも“人”がいなければ動きません。
仕組みを支え、改善を積み重ねるのは、結局は人の想いと誠実さです。
だからこそ、挑戦や失敗を通じて学びを得る風土を育て、一人ひとりが自ら考え、動ける組織をつくっていきたいと考えています。

すべての基盤は“人”にある

私は1999年に中途でナルックスに入社しました。
前職では印刷関係の会社に勤めていました。当時はちょうど生活の基盤を見直したい時期で、「より安定した環境で、自分の経験を活かして働きたい」と考えていました。

当時は求人誌全盛の時代で、たまたま目にしたナルックスの求人広告が、A4一面を使った大きな掲載がされていました。その広告を見て「しっかりとした土台を持つ会社」という印象を受け、ナルックスに強く惹かれました。
北川(清一郎)社長が3代目として経営されていたこともあり、「この会社なら安心して長く働ける」と感じたのを覚えています。

実はその時、募集期間はすでに終わっていました。
それでも当時の総務部長・奥野さんが面接の機会を作ってくださり、無事に入社が決まりました。
もしあの時、奥野さんが動いてくださらなければ、今の私はここにいなかったかもしれません。

入社後のCIBUでの経験が、私の考え方の原点です。
当時は、現場で起きるあらゆる課題に対して、自分たちで判断し、動かなければならない環境でした。
決められたことをこなすだけではなく、「なぜそれをするのか」「どうすれば良くなるのか」を常に考える必要がありました。

そのなかで、トラブル対応や品質課題など、失敗から多くを学びました。
特に印象に残っているのは、ある取引先とのトラブルをきっかけに、関係者ととことん話し合い、
誠実に向き合うことの大切さを痛感した出来事です。
このとき、“いざという時は、人が中心にある仕事こそが強い組織をつくる”という考え方が芽生えました。

現場で培った「スピードと修正で前進する姿勢」や「対話を通じて課題を解決する力」は、
今の経営判断や組織づくりにもつながっています。
どんなに仕組みや技術が進化しても、結局は“人の誠実さ”がすべての基盤だと感じています。

仕事をする上で一番大切にしているのは、
「信頼・信用・誠意・熱誠・品格・品位」。個人的に信誠品と言っています。

また、組織や事業を動かすのは“数字”と“人”だと考えています。
だからこそ、互いに信頼し合い、想いを共有できる関係づくりを何より大切にしています。

もう一つ意識しているのは、「挑戦を恐れない姿勢」です。
完璧を求めすぎて動けなくなるより、まずは一歩を踏み出す。
そこから学び、修正し、また前に進む。その繰り返しが組織を強くしていくと思っています。

最終的に目指しているのは、一人ひとりが主役として誇りをもって働ける会社です。
そのために、自分自身も信誠品と挑戦心を持ち続けたいと考えています。

「ONE NALUX」とともに、進化し続ける未来へ

私にとって「ONE NALUX」は、経営と現場をつなぐ共通言語です。
この言葉があることで、部門や拠点、立場の違いを超えて、同じ目的意識を持って進むことができる。
単なるスローガンではなく、全員が同じ方向を向くための仕組みそのものだと考えています。

仕事をしていると、どうしても自分の部署や役割の枠の中で物事を見がちです。
でも、会社として本当に強くなるためには、「自分の仕事がどんな価値につながっているのか」を、
全員が意識できる状態をつくることが大切です。
そのために「ONE NALUX」という共通の言葉を掲げ、経営と現場、理念と実践をつなぐ“橋渡し”をしていくことが重要だと感じています。

また、この理念は「変化を前向きに受け入れ、進化し続ける文化」を象徴しているとも思います。
一人ひとりの考えや強みが掛け合わさってこそ、新しい価値が生まれる。だからこそ、これからは“つながりの力”をもっと大切にしていきたい。

「ONE NALUX」は、まさにその原点であり、これからのナルックスをつくる土台だと感じています。

今、ナルックスは次の時代に向けて大きく進化している最中です。
この変化をつくっていくのは、経営ではなく、現場で挑戦する一人ひとりです。

これからの時代は、答えが決まっている仕事よりも、答えをつくる仕事が増えていきます。
だからこそ、「自分の考えを持ち、自ら動く力」を大切にしてほしい。
失敗を恐れずに挑戦する姿勢こそが、組織を前に進める原動力になります。

ナルックスの強さは、技術や仕組み以上に、“自分達で考え、創り出す力”と“人の信誠品”にあると思っています。
どんな変化の中でも、一人一人が自分達で考えて創り出し、信誠品に向き合う姿勢が相手の信頼を生み、会社の土台を支えてきました。
信誠品を大切にしながら、挑戦を続けていけば、必ず未来は切り拓けます切り拓けると信じています。

私自身も、皆さんと一緒に成長し、進化し続けたい。
これからも色んな困難が立ちはだかると思います。その時は「理念」「ビジョン」「パーパス」を思い出してください。
ONE NALUXの理念のもと、自分たちの手で未来を創る会社を、共につくっていきましょう。

INTERVIEW

役員インタビュー